幼老複合施設での仕事は、子どもから高齢者まで、幅広い年齢層と接する機会があります。
中でも、子どもとの接し方に不安を感じる介護士の方も少なくありません。
今回は、そんな方々向けに幼老複合施設で子どもと楽しく過ごすコツについてお話しします。

まずは、子どもが何に興味を持っているのか聞いてみることが大切です。
子どもは自分の好きな話をするときに特に活き活きとします。
お話を聞いて、共感の言葉を返すことで、子どもとの距離を縮めることができます。
子どものペースに合わせることも重要です。
大人の思う通りにいかないことも多いですが、子どもが何をしたいのか、何に興味を持っているのかを観察し、その活動に参加することで、自然と関係が深まっていきます。

子どもと遊ぶときには、簡単なゲームや絵本の読み聞かせ、歌を一緒に歌うなど、活動を通してコミュニケーションを取ることができます。
また、子どもたちと一緒に何かを作る活動も一緒に楽しむ良い機会です。
手先を使うことで、子どもの集中力を引き出し、完成した時の達成感を共有することができます。

子どもたちとの接し方に自信がないときは、まずは笑顔でいることが大切です。
子どもたちは、優しい笑顔にとても敏感です。
笑顔でいることで、子どもたちも安心してあなたとの時間を楽しむことができます。
幼老複合施設で子どもと接することは、時に挑戦的かもしれませんが、子どもたちから学ぶことも多いです。
これらのコツを参考にしながら、子どもたちとの貴重な時間を楽しんでください。

幼老複合施設は、高齢者と子どもが触れ合えるように、高齢者施設と保育施設が併設されている施設です。
近年、このような施設は増加の傾向にあります。
それは、高齢者にとっても子供にとってもメリットがあり、WinWinの関係が保てるからです。

高齢者における幼老複合施設の魅力は、子どもと打ち解けて話をして、無邪気な子どもと触れ合うことで笑う機会が多くなるとともに、子どもに対して愛着を感じられるようになり、子どもを見守り続けたいという意識が芽生えることで、生きがいを持てるようになるのです。
子ども達の世話をしたり、一緒に歩き回って遊ぶことで、高齢者の運動量が増え、健康を維持しやすくなります。
また、折り紙や積み木など、指先を動かしての遊びの機会が増えるため、脳を活性化でき、認知症予防にもつながるのです。

子どもが得るメリットとしては、高齢者と交流することで、学校や家庭では学べなくなり始めている挨拶やマナーについて高齢者から学べるというものがあります。
子どもたちは、高齢者には体が動きづらい人がいたり、耳が遠い人がいたりなど、高齢者の身体機能についての理解が深まるため、高齢者に対して思いやりの気持ちやいたわりの気持ちを持てるようになるでしょう。

核家族化が進む日本において、子どもが高齢者と接する機会は減ってきていると言えます。
そのような中、高齢者と接する機会を増やし、子どもの情緒の安定やお年寄りを尊敬し大切にする気持ちの芽生えを促す幼老複合施設は素晴らしい施設です。